そして、会議も終盤に差し掛かった所で、瑞兄の表情が少しだけ柔らかくなった気がした。


あたしは、そんな瑞兄の顔を、マジマジと凝視する。




「最後の議題は、毎年恒例の“あの行事”について、だ」




瑞兄の言葉を耳に入れた瞬間、あたし以外の生徒会役員は、顔がパっと明るくなる。


…あの行事って、一体何!?


一人ポカーンとしているあたしに気が付いた紅羽先輩が、戸惑うあたしの顔を覗き込んだ。




「そういえば、未愛ちゃん知らないんだっけ?」



「わ…分かりません」




おまけに、みんなのテンションの異常さ…特に由羽先輩がお祭り騒ぎしている意味も、まったく分かりません…。




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