小杉春流の言葉通り、次の瞬間、生徒会室のドアは大きな音を立てて堂々と開いた。
「おっと、未愛ちゃんに春流、早いんだねー!」
そこには、あたし達に声を掛けてきた紅羽先輩に由羽先輩、そして―――
「話すのもいいが、さっさと席に着けよー」
すっかり“生徒会長”の顔になっている、瑞兄の姿があった。
あたしは今まで交わされていた会話を知られたくなくて、無意識に小杉春流と離れた席に座ってしまう。
…小杉春流の目的が、分からない。
あたしの何が目当て?どうしている所が見たいの?
「全員揃ったな。じゃ、今から会議を始めるぞー」
ますます謎が深まった所で、瑞兄の司会進行により、生徒会の定例会議が始まった。
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