「…な、何の事でしょーか?」



「棒読みだな」



「まさかこの国友未愛がそんなマネする訳ないデスヨははは」



「完璧に動揺してるぞ、お前」




小杉春流の言う通り、自分でも動揺してるっていう事が、全身を通して伝わってくる。


だけど、嘘を突き通してまで、この秘密は守り通さなければいけないんだ。



だって―――

“退学”なんて、絶対にイヤだから。


しかも、バレた相手がコイツって時点で、もう人間を辞めてしまいたくなる。



ましてや、あたしは生徒会役員。いくら急に決まったからって、役員がこんなことでは示しがつかない。



あたしは此処で、負けるわけにはいかない…!!



必死にこの状況から逃れる方法を考えていると、ゆっくりと小杉春流の口が動き始めた。




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