「…おい、新入り」
「な…何ですか」
恐る恐る小杉春流に視線を向けると、そりゃ機嫌が悪そうに、眉間にシワを寄せていらっしゃって。
あたしも負けじと、小杉春流を睨み付けてみる。
「あんま調子乗ってんじゃねぇよ」
「そんなアナタこそ、眉間にシワ寄せてたら、早く老けますよ?」
「余計なお世話だ。こんな生意気なネコに目を付けられるとか、瑞希も大変だろうな」
「な…!瑞兄は関係ない…っ!」
腹が立つ。予想以上の憎悪感が、あたしの中を駆け巡る。
結局、小杉春流の正体は分からないまま、ヤツの事が一段とキライになった。…絶対に仲良く出来ないわ、あたし。
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