「おーい、席に着けよー」
そんな先生の声が聞こえて、あたしは時計を見上げる。針はちょうど二時限目が始まる時間を指していた。
あたし達は会話を一時中断させ、素早く席に着く。
ちなみにあたしの席は、一番後ろの窓側!よくマンガや小説で出てくる特等席という事もあり、気分は最高潮!
だけど、気になる事がひとつ。
クラスメイトは全員着席しているのに、何故かあたしの隣には空席がある。誰かの席にしろ、昨日もこの席に人は居なかった。
…風邪でお休みしてるのかなぁ?と、呑気に考えていた、その瞬間。
ガタン…!と大きな音を立てて、突然教室のドアが開いた。
その音に驚き、クラス中の視線がドアに集まる。そこには、何故か…
「遅れてすいません」
――――あの、小杉春流が居た…。
.

