由羽先輩に担がれて運ばれる事、約一分後。あたし達は生徒会室の前に居た。
「いざ出陣!」
由羽先輩の声が響き渡り、紅羽先輩が目の前にある生徒会室のドアを開ける。
「―――うわぁ…」
そこは、同じ来学とは思えないような、特別な空間が広がっていた。
純白の壁が広がり、小洒落たオレンジの照明が、あたし達を照らしている。まだ新しそうなキッチンも併設されてあった。
…此処が、生徒会室。
あたしがあまりの迫力に、動けないでいると、紅羽先輩のウキウキしたような声が耳に入ってきた。
「会長ーっ、未愛ちゃん連れてきたよー!」
「会長って、もしかして…!」
「遅いぞ、未愛」
あたしの言葉に反応するように現れたのは、生徒会長の顔をした、瑞兄だった。
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