やってしまった。
完全に一人の世界に入り込んでいたから、変なリアクションを取っちゃった。
あたしって痛いコだよな、と反省しつつ、声のした方を振り返ると、そこには綺麗な黒髪ロングが印象的な、美人が立っていた。
「やっぱり未愛ちゃんでしょ?」
…このハートを打ち抜かれてしまいそうな美人は、一体ダレなの?というか、何であたしの名前知ってるの?
美人に見つめられて、視界が眩しすぎるよ…!
「…ま、眩しいー!」
「え、未愛ちゃん!?」
「あ…」
あたしのバカ。オタンコナス。
自分の世界から抜け出す所か、入り込んじゃってどうするのよ!
ほら、見てみなさいよ!美人さん完璧に引いて―――
「未愛ちゃん、面白いね!」
…なかったわ。
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