途端に、あたしの身体から力は奪われ、立っている事すら不可能な状態になって。
床にズルズルと座り込んでしまう体勢となった。
「未愛ちゃん…」
「小杉春流は、本当は…無罪なんです…っ」
「うん…」
「なのにアイツはこんなあたしを庇って、自分だけ処罰を受けようとして…ッ…」
「うん…」
「そんなの…耐えられないッ―――!」
紅羽先輩に背中を擦られながら、あたしは我慢できなくて、大粒の涙を流し始める。
そして、言葉に詰まりながらも、一生懸命あの時の状況を伝えた。
―――生徒会研修での、小杉春流とのやり取りを、事細かく。
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