「どういう事だよ、コレ」
「は?」
「俺はこんなくじを作った覚えも無いし、くじ箱の中に忍ばせた覚えも無い」
「どういう事…?」
あたしはてっきり、小杉春流がやったモノかと思っていた。だけどその考えは、どうやら違うみたいだ。
小杉春流の顔が、真剣だったから。
「じゃあ、誰が―――」
「春流、貸せ」
そんな言葉が聞こえてきた瞬間、小杉春流の手の中にあったくじは、いつの間にか―――瑞兄の元へと渡っていた。
ああ…あのくじを、瑞兄に見られてしまった。そして、他の生徒会メンバーの人にも見られている。
憎い程に、空は青く晴れ渡っていた。
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