あたしと友良は、体育館の入口で受付を済ませ、新入生席へと向かった。
席は特に指定されていない上、クラスがたまたま同じだったあたしと友良は、空いていた席に適当に座る。
ザワつく雰囲気に緊張しかけている中、あたしはある違和感を感じた。
周りをキョロキョロと見渡してみると、案外簡単にその違和感は解消された。
「ねぇ、友良…」
「どうしたの?」
「女の子の数、明らかに少ないよね…?」
ほとんどの新入生が着席している中、女子の数が半端なく少ないように感じた。
あたしと友良を入れても、手で数えられるくらいしか居ない気がする。
―――どうして…?
.

