振っていた手を下ろした瞬間、激しい痛みが全身を走る。
ガクンッと膝をつき、その場に崩れる。
「剣!」
すぐさま駆け寄ってきた鈴音の前に、人影が出来る。
「満原。保健室行くぞ」
架月だった。
「え?」
「保健室。いいから」
「ちょっと……」
身長173cmはある私を、彼はまるで小さい子供を抱っこするように、私を担ぎ上げた。
嘘でしょ?
この人、何やってんの?
「剣が、お姫様抱っこされてる……!」
鈴音の小さな声が、耳に届いたけれど。
私は、初体験の『お姫様抱っこ』とやらに、混乱を隠しきれなかった。


