紳士的なLady




震えている彼女の白い手が、先程までの出来事を物語っている。


私は痛む腰を押さえながら、床に散らばったプリントを拾う。




痛い。


痛い。



痛い。




ズキズキと痛む上半身。



ヤバイ。




心の中では、「ヤバイ」と分かっているのに。


私の身体は彼女を助けるという事ばかり、考えているようだ。





自己満足だって、分かってるのに。


何ヒーロー気取りしちゃってるんだか。





「はい。これで全部ね」

「ありがとう……ございます……」

「ううん。どういたしまして」

「じゃあ、私……もう、行きます。本当に、ありがとうございました!!」



何度も何度も、彼女は頭を下げてお礼を言う。



私は、見ていて痛々しいような作り笑いを浮かべて、手を振った。