千波……この子、絶対サディストだ。
「千波ナイス!!」
鈴音は鈴音で、親指を立ててニコニコしている。
マネージャーだから、出来たんだと思うけど。
これは酷い。
「千波、そんな事やって何になるの?」
「脅し……?」
疑問形にならないで!
「千波。そんな事やっちゃダメでしょ、普通!」
「知ってるよ。でも、1人でぐちゃぐちゃ悩んでる剣ちゃん見てると、ムカつくんだよね」
相変わらず、笑顔を絶やさないまま、淡々と喋る千波。
ヤバイ。
千波を怒らせた。
「剣ちゃん、自分1人で抱え込むでしょ。
昔からそうだったもんね。
それってさ、実は周りの人に迷惑掛けてるって事、分かってないの?
せっかく鈴音ちゃんが優しく訊いてあげてるのに、それってあんまりじゃない?」
笑顔のまま言うから、逆に怖い。
どうしよ……。
「悩んでないで、話してよ。その方が、楽になるんじゃない?」
最後にそう言って、柔らかく笑った。
ここまで言われたなら、言うしかないよね……。
「鈴音、千波、私昨日ね……」
「剣ちゃん。そろそろ授業始まるからね。また後でじっくり聞くから」
チャッと腕時計を見て、左手を上げる千波。
……。
千波らしいや。


