紳士的なLady




そう、気楽に構えていた。


でも、空いた3つの席のうち、2つはすでに埋まっている。




最後の1つは私の隣。



まだ机を持ったままなのは、架月玲佳。




彼1人だけ。






彼はこちらをチラリと見ると、面倒臭そうに机と椅子を持って、近づいて来る。





ちょっと待ってよ。



嫌だ。




嫌だよ。




隣だなんて。




絶対に無理。






静かに机と椅子を運びながら、ガタンと最後に大きな音を立てる。




彼は私の隣である席に、黙って着く。





彼とぱっちりと目が合い、フイッと逸らされる。






やっぱり私は、今月分の運を早くも使い果たしたようだ。