しどろもどろになりながら、彼女に尋ねてみる。

勿論、ダメ元で。



「え……。でもそれって恋愛感情とかじゃな……」

「恋愛感情です!!」




大きな声でそう否定されてしまう。



どうしよう……?!



「私、先輩のこと、ずっと見てきたんです。
先輩が人気あるから話せなかったけど……。
やっと、今月に入って話しかけれたんです!!
好きっていう気持ちは、誰にも負けません!」




ここまで熱い告白なんて。


嬉しい。

嬉しすぎる。




だけど。







断らなきゃ。




「ごめんね。澤田さん」

「え……?何で…私の名前……?」



いや、名札を見ただけだから。



「澤田さんの気持ちには応えられないんだ」

「なん……で……?」



さっきまで紅潮していた頬がスッと色がさめていく。

それと同時に、目からは綺麗な雫が浮かび上がり、パタリ、と落ちていく。





「好きって言われて、すごく嬉しいんだ。
それに、あの時言った言葉がそんなに澤田さんを勇気づけれてたって事も。


でもね………」





ここで、一呼吸。






よし。大丈夫だ、いける。