倉庫の方まで走ろうとすると。
「行かせるワケねぇだろうがよぉお!!」
後ろから、残りの数名が飛び掛ってきた。
そんな事、容易に想像できる。
だけど、今はそんなのに構っていられない。
肩を乱暴に掴まれ、後ろへ倒されそうになる。
ヤバイ。
こんな状態だったら、行けないじゃん。
上には、数名の馬鹿共。
さっきの表情とは打って変わって、満足気な顔をしている。
こんなとこで、足止め喰らっている場合じゃないのに……!
ぎゅっと唇を噛む。
竹刀があれば、勝てるかもしれない。
構えを正し、相手を睨みつけると、
彼らの顔が次々と、私の視界から消えていったのだ。
え……?
誰?
ゆっくりと顔を上に向ける。
急に右腕をガッチリと掴まれ、身体が軽くなった。
「…ったく。1人じゃ勝てる訳無いだろう!!馬鹿か貴様っ!!」
いつもいつも、五月蝿い奴。
無駄に大きな声を出す、見飽きた顔。
私と同じ袴の、榊だった。


