覇龍なんて強そうな名前の高校なのに、毎回覇龍は煌崎に負ける。
私が入学する前は、剣道の名門として県に名を轟かせていたらしいが。
だけど、杉村さんは強い。
試合中は楽しいし、私は毎回何かしら改善点を見つける事が出来るし、もっともっと頑張ろうって気になれる。
試合相手としては、とても良い人なのに、試合が終わると残念な人になってしまう。
何て勿体無い人なんだろう……。
「そう言えば、聞いたのよ」
「何を?」
「満原剣が架月玲佳って王子に告白したって事を!!」
……世の中の女子高生って、怖いな。
口コミで伝わる情報が恐ろしい。
それに加え、架月の名前がそんなに有名である事に、また恐ろしさを感じる。
「それ、逆」
「えっ?」
「その事、逆。それに私、今その話されるとすっごく機嫌悪くなるから止めて」
「ふふふふ……。アンタの弱点って事ね……!」
杉村さんが嬉しそうに笑うのを見て、少しだけドキリとする。
そう、なのかもしれない……。
自分でも、思いたくなかったのに。
考えないようにしてたのに。
今は、出来ない。


