そう言うが早いか、私の頬を目掛けて、手を振り上げた。
身の危険を察知し、私は、それをスルリと避ける。
彼女は、私の左横に転んだ。
短いスカートが捲れ、スラリと白い脚が見える。
「ふふ……。相変わらずね……」
どこぞの誰かが口にしそうな台詞を言いながら、彼女はむくりと立ち上がる。
「久しぶりね。杉村ミチルさん」
私は冷ややかな視線を、彼女に向けた。
杉村ミチルさん。
我が校、煌崎高校剣道部のライバル校として有名な、覇龍高校の2年生。
彼女はそこの剣道部主将。
私は何故か大会の度に、この覇龍校の杉村さんと試合で当たる。
中学の時から、ずっと。
そして彼女は負ける度に言うのだ。
「次の試合こそ、アンタに勝ってやるんだから!!」
「えっ?」
あ、今言われた。


