見てしまった。 千波と架月が一緒に居るところを、見てしまった。 聞いてしまった。 会話の全てを聴いてしまった。 目の前には、珍しく驚いた顔の架月と、 「ヤッバ!バレた!」みたいな顔をしてる千波。 今、私が何を言っても無駄なような気がする。 気まずい空気が漂う中、私は考える事を止め、くるりと背を向けて言い放った。 「もう好きにすれば?」