ダメだ。 息が出来ない。 苦しい。 苦しい。 こんなの、嫌だ。 酸素が足りなくて、クラクラする頭を、勢い良く上に持ち上げる。 それでも、架月は唇を離さない。 それどころか、顎まで固定されているから、もう無理だ。 「んん……ふ……」 私の口からは、だらしない声が漏れる。 自分から出ている声だと思いたくない。 何よ、この甘ったるい声は! 口を開けたら負けだ。 無駄な意地だと思われてもいい。 いつもと違う架月なんて 嫌だ。