「ちょっとー!こっちはほったらかし?
春、許してあげなよ。ヒカルがバカってことぐらい分かってることじゃん。」
そんな事を言いながら、咲もこちらへ向かってくる。
「あ、そうだったわ。」
「第一、ヒカル!あんたはサッカー部でしょーが!
マネージャーの言う事を聞け!バカたれ!」

「…お、おい!咲までそんなこと言うのかよー!…えーみーー!」
ヒカルと言えば、まるで小さな子供のように咲にすがりついている。
「ちょ…ちょっと!離れなさいよぉ!」

「………。」
あーあ、また始まっちゃったよ…。
今度は、咲とヒカルなんだけど。

ふとアイツこと、冴木春(さえき・はる)に視線を向けるとなんと目が合った。
…っ!
な、何見てんのよ…!
なんて言えず、プイッと視線から外す。