「いーちご♪」



後ろから、目をキラキラさせながら走ってきたのは私の親友、中川まゆ。



「これからバスケ部見に行くんだけど苺も行かない??」


「バスケ部に知り合いなんかいたっけ?」


「ううん。かっこいい人見つけちゃって♪」



まゆはショートカットの髪がよく似合う子で、男子からも女子からも好かれていた。



「とにかく!苺もいっしょいこ!!」


まゆは私の腕をつかむと体育館へ走った。