結ばれた・・・って・・・

顔が赤くなるのが分かった。

「あなたみたいな方が私の娘になるなんて!
嬉しいわ〜!あぁ、私には一人、娘がいるのよ。
戴冠式のときに会わせましょう。」

うきうきして語る陽妃に口が出せず、困っていた初姫に助け舟がきた。

「宮様。お時間です。
ご退出ください。」

「まぁもうそんな時間?
早いのねぇ。いいわ、どうせ今夜会えますもの。
初子、また会いましょう」

「・・・っ! はい。
・・・お義母様・・・」




それは、

妖士族統領の王妃と
その息子嫁が初めて、
母と呼び、
娘と呼んだ瞬間だった。