「でももう祈祷は済ませたでしょ?何しに行くの?」
麗貴妃の後ろからふわふわ浮かびながらついて来る幸は首を傾げた。

「水晶の宮は、妖士族が奉る神様の宮でしょう?もしかしたら・・・」

麗貴妃は水晶の宮の扉を開けながら言った。

「応えてくれるかもしれないわ。」

神殿の最奥には狐、狼、鷹、猫の巨大な像があった。
妖士族の紋章はこの四獣だ。