「は?どこがよし、だよ。」 俊の言ってること? 聞こえてるけどそんなの無視っ! シカトだ!シ・カ・ト! 不安定な踏み台の上に足を乗せ 背伸びをして段ボールを力強く引っ張る。 次の瞬間、足下がグラついて 視界が大きく揺れる。 やばっ!倒れる─…っ! ─…目に力を入れ、全身を強張らせる。 それと同時に トンッと背中に何かがぶつかる。 あ…れ?痛くない… なんでぇ? おそるおそる、目を開けると 俊の腕の中にいるあたし。 .