微かな記憶を辿ることに 全神経を集中させる。 「うー…」 ダメだぁ〜 考えても社会科準備室が どこにあったか、思い出せない。 「おい、ジャマ。」 「あっ、すいませんっ!」 あちゃぁ。 廊下の真ん中でフリーズしちゃってた? 後ろから声が聞こえてきたから、と 振り向けば、そこに佇む俊の姿。 しかも、何故かカバンを持ってる。 後2時間あるのに。 「俊じゃんかー! ねっ、何でカバン持ってんの?」 .