「この学校に通ってるイチ、生徒の俺たちだから気づくこともあるんだろーが。

校長は俺たちと一緒に授業受けたことあんのか?


……ねーだろ。


じゃあどの先生の教え方がうまい、とか

先生たちがどんな授業やってるか、とか

1番知ってんの、誰だよ?


校長か?

違うだろ。


俺たち、生徒じゃねーか。


そんな俺たちがこの学校の魅力についてなんか言うのがいけねーことなのかよ?

あ?どうなんだよ?なんか言ってみろよ」


楽の勢いは凄まじく、いつの間にか校長の目の前に立っていた。

校長は楽の勢いに圧倒されて何も言い返せない。



「楽くん、やめなよ」

そこへ朝陽が近寄って行く。

でも


「朝陽は、悔しくないのかよ」

と、楽は朝陽を睨む。


だけど負けじと朝陽も楽を睨み返した。


「悔しいよ!悔しいに決まってるじゃん!

あんな言い方されて悔しくないワケないじゃん!


だけど、この校長に何言っても無意味だと思う。

別の方法考えるのが賢明だよ」


何げ、朝陽の言葉が1番、グサッと来るな。

と、思う俺。


だけど、朝陽の言葉は間違っていない。

俺も思ってたところだ。


この校長は俺たちを見下しすぎだ。

コイツには、何も望めない。