Last Sound






「なあ、そう言えば、辰巳澪ってどういうヤツなんだ?」


「澪ちゃん?

すごくクールで、私、少し憧れてたんだ。」


「へ~

そうなんだ」


ほんのりと頬を赤く染める朝陽。



「ま、簡単に言うと女版の楽くん、ってところかな?」


「え…マジかよ」


「それ、どういう意味だ?」


「いや、楽がもう1人ってなかなか大変だろ。

俺、まとめる自信ねーや」


「おい、コラ。

波瑠斗は俺にケンカ売ってんのか?」


「いや、ホントのこと言っただけだし」


「はぁー?!

なんだと?!お前…」


「もうっ!いい加減にして!

これで3回目だよ!!」


痺れを切らした朝陽に一喝された俺たちはおとなしく、黙った。



「あ、すいませんね、お待たせさせちゃって。

あの子、部屋から出てこなくて。


困ったもんねぇ…」


「あの、澪さんの部屋に案内してもらっていいですか」