「うっわぁ…
でっけーお屋敷」
ここだけまるで京都にワープしてしまったかのように思える日本家屋。
今風の家に囲まれて辰巳澪の家は存在していた。
「ウワサで聞いたんだけど、
孤児院を卒業する寸前にすごいお金持ちの老夫婦に引き取られたんだって。」
と、朝陽の情報。
「へぇ…
にしても、なんか…なあ…」
楽は心ここにあらずな様子で家をじーっと見ている。
すると突然、
「あ、聞こえる」
と、呟く楽。
「あ、ホントだ」
かすかに聞こえるドラムの音。
「よし、行くぞ」
ドラムの音を聞いて俄然やる気が出た俺はインターフォンを押した。
【ピーンポーン】


