「波瑠斗」


楽に呼ばれて振り向くと楽は頷く。



「全員、決まったか?」


4人が頷いたのを確認して言う。



「じゃあ、せーの、の合図のあとに自分が1番いいと思った詞を指さして。

OK?」


目配せして息を吸い込む。



「…せーのっ!」






「…おー、決まりじゃん」

上からエトーが覗いて呟く。



「じゃあ、今回はこの曲で」


5人のうち、3票を獲得したのは…



俺が1番いいと思った、あの曲だった。