「エトー、ごめん。
こんなことに巻き込んで、ホントにごめん。
だけど、ありがとう。
叶うかも分からない俺のバカげた夢に付き合ってくれ、本当にありがとう」
立ち上がった俺は深く、頭を下げた。
「お前の夢はバカげてなんてねーよ。
立派な、カッコイイ夢だ。
だから胸張って、堂々としてろ」
顔を上げるとエトーはやっぱり笑顔で。
「いつか、必ず恩返しするから。
今はまだ、たくさん迷惑かけるけど。
だけどやっぱり、俺たちにはエトーしかいないから。
お願いします。
見捨てず、最後まで見ててください」
「ああ、もちろんだ。
俺は波瑠斗たちのこと、信じてる。」
多分、俺はもうエトー以上にいい大人に出会うことはないだろう。
そう思うくらい、エトーは最高にいい、カッコイイ大人だ。
俺たち高校生のこと、本気で信じて、
本気で守ろうとしてくれている。
そのことが嬉しくて嬉しくて。
気合いが入る。
エトーの気持ちを裏切らないように、
俺はこの夢を叶えさせなければならない。
なあ、エトー。
俺、頑張るから。
頑張るからさ、もう少し、待っててくれよ。
必ずエトーに
お前らのこと信じて良かった。
そう、思わせれるようにするから。
これは男と男の約束だ。
俺は、絶対にこの約束を守るよ。


