でも・・・・・・ 別に水谷先生におみやげを買う義理はないような気がした。 店を出てすぐに、俺は紙袋の中から油取り紙を取り出す。 「これ、お前にやる」 びっくりした顔の直。 「よく考えたら、別に水谷先生におみやげ渡すこともないしな」 直は素直に喜んでくれた。 俺は少しだけ違和感を感じていた。 俺自身の心の中に。 別に、水谷先生におみやげを渡しても良かった。 店を出てすぐに直にあげることもなかった。 罪悪感があるわけでもないのに、どうして・・・・・・