見上げると、 「大丈夫?」なんて言いながら笑いを堪えきれていない中村くん。 ううっ、失態。 「だ、大丈夫です…。」 「嘘つきか。」 「う。」 「見せて。」 手を洗い、すとんっと同じ高さの目線になる。 「なっ…」 「あ、先にこれ押しちゃったんだ。」 鼻に直結して中村くんの甘い香りが入る。 そりゃあ、まあ 近すぎるって!!!!!! 「何度に設定した?」 しゃべるたびに息がかかって、 「雫?」 そんなんで振り向かれたら、 ━ノックダウン寸前。