「今まで休んだ分、しっかり練習しろよな?」 俺がサッカーをやらなくなった理由を知ってる尚は、他のだれより優しく笑った。 「おぅ、あったり前。今までの分すぐに取り戻してやるよ」 俺はこの瞬間、もうこの選択が間違ってても別にいいような気がして、 ただ、ずっと昔から追い掛け続けてきたサッカーボールをまた追い掛けたくなった。