帰ってすぐに涼子ちゃんと鈴ちゃんにメールを送った。

電話で知らせたかったけど…両方に同時に伝えたかった。


涼子ちゃんからすぐ電話がかかってきて涙声でよかったって何度も言って、その後、泣きながら元カノの話聞いてわたしに伝えるか迷ってたこと、そして掻き回してしまった自分を責めてたってことを話してくれた。

掻き回しただなんて微塵たりとも考えてなかったのに…。

この大切な、大好きな友達とも…あと5日。

涼子ちゃんとの電話を切った後に問い合わせたメール。

そこに1件の新着メール。

鈴ちゃんだった。


「安心したわ。本当におめでとう。もう離さないようにね。あんたたちは似たもの同士だから。」


鈴ちゃんらしいけど鈴ちゃんらしい温かさが伝わった。

そして数分後、壮陛から電話がきた。


『もしもし??』


「帰ってた??」


久しぶりの壮陛との電話。

さっき喋ったのになんか違和感。


『うん。』


「お前、どうせまたあの男に送ってもらったんだろ。」


…どうしよう、もう習慣で…。


「黙るなボケ。ま、いいや。今日で最後だろ。それより俺、別れたから。木下と。」


『えっ、うそ、ホント!?』


「嘘つくかアホが。」


呆れたような低い声。

でもわたしは怒ってる壮陛とは裏腹にすごく嬉しかった。


『そっかそっか♪』


「菜穂、明日から…毎日どっか行こう。休みとったから。誕生会、やり直そうぜ。」

思ってもみなかった言葉だった。

すごく嬉しくてまたわたしの涙腺が緩んだのは言うまでもない。