涙の宝器~異空間前編



早くも時は流れ、俺は三年生に進級していた。


この年の俺は何だかおかしかった。


学校もちょくちょくサボっていた。


つまんない感情と様々なストレスが溜まり、現実から逃げていたんだ。



新聞配達は六月ぐらいに辞めた。


早起きが限界にきていた。


そうしてバイト一本でいくことに決めた。


学校をサボる日はほぼ誠くんの家で遊んでいた。


俺の休日は一年生の頃からずっと日曜日だけだった。


バイトは週六で一日六時間ほど。


だから日曜日はほぼ親父と釣りに出かけていた。