狂いが始まると混乱を招き破滅を生じる。 誰かが造り出そうとするといつしか造れ、誰かが壊そうとするとあっという間に壊れる。 世の中の物理は結果論で言えばそんなものだ。 だが、人の命は別だ。 人があってこその島や街だ。 それぞれが長い期間をかけて築きあげてきた礎(いしずえ)。 人の不安、悲しみ、痛みを何も言わずに見守っている全てのモノたち。 財産は人それぞれまた違うが、それぞれが他にはないモノを財産にすることに意味がある。 様々なモノが財産になり、人々は彩りを増していくのだ。