涙の宝器~異空間前編










俺はここから始まった。


最初ここでは酷いほどのブーイングの嵐。


俺は本大会予想ランキングで百人中の内の九十九位という判断を受け、痛めた手を隠しながらグラウンドを一周して大富豪たちの晒し者(さらしもの)になった。






そうして、大会中もずっと俺は大富豪たちの見世物になってきたんだ。



俺への扱いはここまで来ても酷いものだった。


四百メートル走を開始する前に、それぞれがまたグラウンドを一周歩かなければならない。




その指示を仰がれた俺は規則通りに歩いていた。