いきなり離れる唇に蓮は一瞬で我に返った。 離れたのは美優が膝から崩れたから。 だから蓮は手を美優の腰にやりグッと引き寄せ支えた。 「美優!?」 蓮は驚いて美優を見下ろす。 美優の顔は赤く火照って、その目はうつろで・・・。 「・・・はぁ、息が・・・」 美優はそのまま蓮の胸に倒れ込んだ。 美優の耳に響くのは早鐘を打つ心臓の音。 「れ、んくん・・・、心臓が・・・」 蓮はそのままきつく抱きしめた。 「――うっさい」 ただ顔を見られたくなくて。