その声に、その台詞に美優が顔を上げる。 耳まで赤い美優の顔に驚きの表情が張り付く。 蓮はそれをはぎ取るようにやさしく頬を撫でた。 そして、黒髪を一房すくうとそこにキスを落とした。 指を美優のタイに絡ませて、引く。 それはしゅるっと音を立て、蓮の指から床にはらりと落ちる。 「れ、蓮くん?」 美優はタイの無くなった胸元を両手で握りしめて見上げた。 しゅるっと外した蓮のタイは美優のそれの上に落ちる。 蓮は構わず、ブレザーのボタンを外し始めた。 「ま、まって」