――それはある日の夕刻。 一人の男子学生が、帰路についていた。 男子学生は部活帰りで、夏の大会へ期待を膨らませていた。 …そして、『ソレ』を狙う影。 「…そこの君」 後ろから声がして、男子生徒が振り向くと―― 数メートルもあるような“斧”を構えた一人の男がいた。 その刃は明らかに自分の方を向いている。 だが、逃げたくても金縛りにかかったよう。