「そうか……俺、生徒を覚えるのは人一倍早くてなー。 だから、席替えしたいヤツいれば、他のクラスより早くできるんだが…」 ま、いないならいい。 と担任が話を畳もうとした 時―― 俺は手をあげていた。 「なんだ、神威」 「俺、やりたいです。席替え」 ――だって。 うまくいけば、入学早々三神(=好きな子)の隣。 チャンスだろ。