AVENTURE -君の名前を教えて-

「痛っ!」

足を捻って体勢を崩し、そのまま豪快にこけた。

どこをどう走ったのか、どのくらい走ったのか。
もう、何もわからなかった。

荷物は全てアヤの家にあるけれど、アヤの家までの行き方なんてわからないし、自分が今いる現在地すらわからない。


道端でこけて、ぼろぼろになっている自分がすごく惨めで、恥ずかしいと思ったけれど。
でも、そんなことはどうでもよくて、私はただ、声を押し殺して泣いた。