AVENTURE -君の名前を教えて-

「…思うけど、自分がどんな身分の人間なのか、それって相手に言っておくべきことじゃないの?」

顔をしかめる私を見て、アヤは小さなため息をついて答えた。

「相手の身分だの何だの。そんなものは関係ないんじゃないのか?当人の気持ち次第…」

「私とアヤは、付き合ってないじゃん!」

アヤが喋るのをさえぎるようにして叫んだ。


そうだよ。私、確かにアヤのこといいかもって思ったこともあるけど。
でも、会ってまだ2日目だよ?

それにそもそも、付き合ってるんじゃなくって、付き合ってるフリをするという約束をしただけだ。


「…じゃあ付き合えばいいのか?」

アヤの視線が冷たいものになったような気がして、私は思わずたじろぐ。

「じゃあって何よじゃあって…!」

突然近寄ってきたかと思うと、アヤはぐいっと自分の方へ私を抱き寄せ、キスをしてきた。