AVENTURE -君の名前を教えて-

まるで御伽噺の国にでも迷い込んだような気分だった。
大きな豪邸には驚いたが、さらにその豪邸の中に入ると、綺麗な女性と、きりっとした男性の大きな肖像画が飾られていた。


…世間一般的に、普通の人の家には、肖像画なんて飾んないと思うんだけど。
って事はやっぱり、アヤってば結構いいとこのボンボン…


思わず立ち止まる私。
それに気づいたアヤは、私の隣にすっと並ぶと、にっこりと笑って腰に手を回してきた。

「今更、やっぱりやめるなんてのはなしだぞ?」

にっこりと笑っているが、明らかに断れないこの雰囲気に、私は横を向きながら乾いた笑いを浮かべた。