AVENTURE -君の名前を教えて-

「うるさい。なんでそういつも説教たれるんだ」

そぉっとバスルームから出て見ると、アヤがあの男の人に向かってむすっとした顔で文句を言っていた。

「アヤ、あなたはご自分の立場と言うものを…」

言いかけて私に気づき、男の人は口を閉ざした。

「あ、えっと…ごめんね。お風呂ありがとう」

少しぎこちなく笑う私を見て。アヤはふわっと優しく微笑んだ。

「よかった。服、似合ってる」

「え?あ、これ…ありがとう。こんな可愛い服、普段滅多に着ないからなんだか着慣れなくって」

苦笑いを浮かべる私に、アヤは首を横にふった。

「そうか?お前が着ていた服も良かったが、そういう服も似合うんだ。これから着てみるといい」


…どういうつもりで言ってるのか知らないけど。
これ、無自覚なら恐ろしいわ。


出来るだけドキドキしているのがばれないよう、平静を装いつつ、ただ、笑って応えた。