AVENTURE -君の名前を教えて-

皆が何を話しているのか、正直よくわからなかった。
英語が公用語だといわれていたが、実はそこまで私は英語は堪能ではない。


…アイツは英語ぺらぺらなんだよね。


はぁ、と小さく溜息をつく。


嫌な奴の事、思い出しちゃったよ。


暗い顔をしていると、それとは正反対に、にこやかな顔で通りがかる人たちが挨拶をしてきた。

「あっ…」

私もニッコリと笑って返す。


日常会話、ベラベラとまではいかないけどさ。
でも、挨拶とか、初歩の初歩くらいの英会話なら、私でもできるし?
いざとなれば、筆談だろうが、ジェスチャーだろうが、何とかなるか!


そう思い直し、私は軽く、頬をぺちっと叩くと、足を進めていった。