AVENTURE -君の名前を教えて-

また、きらびやかで優雅な、でも、自分の周りはとても静かな空間が戻ってきた。

何も出来ることがなくて、壁際にぼうっと突っ立っていると、不意に部屋が暗転した。
と同時に、部屋の中央にスポットライトがあたる。

そこにはグランドピアノと、その前に座っているシエラの姿があった。


ピンと張り詰めた空気。
シエラは鍵盤に手を伸ばし、音を奏で始めた。
美しく綺麗な手が、滑らかに動き、素敵なメロディを奏でていく。

会場に居る人たちはみんな、シエラの演奏と姿に、感嘆の声を漏らした。


数分間の演奏が終わると、会場内は拍手に包まれた。
私も思わずぱちぱちと強く手を叩いていた。