AVENTURE -君の名前を教えて-


「今日はプライベートと仕事、両方兼ねてだったから、こっちには一人で来てたんだ」

「へぇ…」

芸能人は大変だなぁと思っていると、涼がじっと私を見ているのに気づいた。

「なに?」

聞くと、涼は唸りながら口を開いた。

「気を悪くしたらごめんね?俺さ君のこと知らなくって…どこの事務所なのかなって考えてたんだけど、思い出せなくて」

ポリポリと頭をかく涼に、私は苦笑した。

「あぁ、当たり前ですよ。だって私…」

一般人だと言いかけたところで、急に照明が暗転した。
思わず言葉を止め、スポットライトの当たっている場所を向いた。涼も同じくそっちを見た。