AVENTURE -君の名前を教えて-

暫く歩いて、着いた先は、一際大きく、人の集まっている場所だった。

「あっ…!ファントム!」

大人気ブランド店はやはりその実力通り、人がたくさん出入りしていた。
すっと中に入るトランに続いて、私も中へと入っていった。

白を基調に造られたそのお店は、中に入ると天井がとても高くて、解放感があった。
そんな広々とした店内には、ファントムブランドで身を飾ったマネキンが、所狭しとポーズを決めており、その傍らには、様々な服や靴、小物類が並べられている。

「あっ…これ…」

入り口から入ってすぐの場所に、マネキンが着ていたワンピース。
アヤの用意くれたものと同じもの。

「素敵なワンピースでしょう?」

言われて頷いた。

「今日の婚約披露パーティーで、全てが決まる」

トランの言葉に、ゴクリと喉が鳴った。

「アヤのこと、好き?」

「…はい」

まるで誓いをたてるように頷き、答えた。

「覚悟はいい?」

「…はい!」

力強く返事をすると、トランも、よし!と気合いを入れた。